昨年お一人で暮らしの手しごとの会2019に参加してくださったガオさん。
帰り際に「来年は友達をいっぱい連れて一緒に来ますね!」と言ってくださいました。(昨年参加いただいた会のレポートはコチラ)
先日、それがまさに実現しました!
ガオさんこと須加尾さんは東京・二子玉川で奥様と二人で美容室をされています。(ヘアサロン ヘアメイク ボノス)
私は実家が近いこともあり、ヘアードネーションに対応してくれる美容室を探してめぐり逢えたご縁でした。
なんと暮らしの手しごとの会を開催したこの日8/13は、ちょうど2年前にガオさんにカットしていただいてドネーションしていた、とても嬉しい偶然な日でした。(その日のFacebookの投稿がコチラ)
一番最初にカットしていただいたとき(あれは2017年の5月のこと。この時は奥様のめぐさんにカットしていただいたのでした)、私が山梨へ嫁いでからの暮らしについてお話しした時に、ガオさんが「いつかは田舎で畑をやって暮らしてみたいんだよね」と言っていたのを、今も印象的に覚えています。
そして、「畑で種を蒔くところから育てた藍で、生葉染めという方法で染める会をやっています」とお話ししたところ、夫婦お二人とも「いつか参加してみたいねー」と言ってくださり、昨年の会につながったのです。
昨年の手しごとの会の時、参加動機を伺った際にガオさんは「おじいちゃん、おばあちゃん達からずっと続いてきた暮らしの中の知恵や手しごとって、自分が経験しておかないと子供たちに伝えて、残していけないよね」と言っていたのが、私はとても心に残っていました。
ひだまり暮らしが主催する会は基本的にお子様のご参加はご遠慮いただいているのですが、須加尾夫妻とのご縁、昨年ガオさんが話してくださった手しごとへの想いなどを大切に受け止め、個別にリクエストしていただいてプライベートレッスンとして開催しました。
なんといっても嬉しかったのは、昨年ガオさんが「息子と、いつも一緒の仲良し友達2人の分を」と3着染めたランニングを、それぞれ着て来てくれたことです!
つかの間マスクを外して記念撮影を。
そして今年はそれぞれがTシャツを染めて、「夏休みが明けた始業式に3人で学校へ来て行こうぜ」と話していました。
「畑で葉っぱを採るところからやるの?」と誰かが呟いたときに、すかさず「だからすごく価値があるんだよね。自分で染める液を作るところからやるのが大事なんだよ」とガオさんは話してくれました。
茎から葉を取る作業は飽きちゃうのではと思っていましたが、全くそんなことはなく、葉っぱの付き方を観察したり、藍とは違う葉っぱが入っていないか探したり、とても楽しそうに一緒に作業をしていました。
大人も小人もみんな眼をキラキラさせて、色の鮮やかさに見惚れるように夢中になって染めていました。
聞けば新型コロナウィルスによる影響で、夏休みがとても短くなったそうです。
きっと学校生活の中でも不自由なことがたくさんあることでしょう。
ひだまり暮らしからお願いしたガイドラインに沿って、感染症防止対策、熱中症対策にもしっかりと協力してくれました。
本当にありがとう。
毎日の中でもどれほど頑張っているのかが伺い知れて、少し切なく思いました。
3人並んでトンボを飽きずに眺めていた背中を忘れません。
今日この日の思い出が、土や植物に触れた記憶が心のどこか片隅にでも残り続けますように。
最後に葉っぱの絞りカスと茎をみんなで畑に還しました。土に還って、来年の藍を育んでくれますように。
きっと来年も藍は頑張って育ってくれるから、自分で染めたTシャツを着て、また会いに来てくださいね。待っています!
大人の方からも色々な質問をいただきました。藍の染める手法のこと、薪ストーブなどの暮らしのこと、循環する畑のある暮らしのこと。もっとじっくりお話ししたい大切なところでした。
帰り際、ガオさんが「また来年、この同じメンバーで来ますね!」と言ってくださいました。「来年まで染めるもの探さなくちゃ♪」と大人の方も楽しそうに笑っていました。
年を重ねるごとに深まるご縁、拡がるつながり。とても嬉しく、豊かなつながり。
誰にとっても試練のような大変な状況下ですが、素敵な夏の1日となりました。
ご参加ありがとうございました!
また来年お会いできますように。
photo by YasuyukiHirose
※写真は掲載の了解をいただいて掲載しています。