きせつをたべる台所〈大暑編〉

2020年の大暑の候は7/22から始まりました。
一年で最も暑い夏の真っ盛り…のはずが、今年は長い長い梅雨のために、長雨による災害と、記録的日照不足による農作物への被害が甚大でした。
今年の梅雨明け、気象庁による発表では関東甲信は8/1で、例年より11日も遅かったそうです。

 

我が家の青大豆の種まき適期は7/10。今年は雨が続き、畑は耕耘できないために、種まきが出来ず、セルポットに種を蒔いて苗を育て、1500本近い苗を定植しました。夫が青大豆を毎年種採りして栽培を続けて10年以上になりますが、適期までに種まきができなかったのは初めてです。

自宅用につくっているのはキタアカリという品種。男爵に似ています。まだ掘り始めなので笑う余裕があったみたい(苦笑)

また我が家のジャガイモは例年7月中旬から収穫を始めますが、雨が続いたために土が乾く間がなく、一株一株手で彫り上げるのが本当に大変でした。(全ての収穫が終わったのが8月下旬という異例の事態でした)

気候変動による気象の影響が、まさに暮らしの中に現れているのを肌で実感しました。

「ひだまり暮らし気象台」では天気図や週間天気予報を眺めた結果、7/29に(勝手に)梅雨明け宣言をしました。
この日に今夏初の藍の生葉染めの「試し染め」をしました。

記録的日照不足の影響はてきめんで、例年よりかなりゆっくりな成長の藍に、「本当に色が出るのだろうか」と心配しながらも、夏の空のような空色が現われたときには心底感動しました。

人間界は新型コロナウィルスで未曾有の事態ですが、自然界も気候危機による大変な事態にあって、藍をはじめとする植物たちは懸命に生きようとしているのをまざまざと感じ、生きることの大変さと尊さを藍に教わりました。

畑の様子はというと…

時期をずらして種まきをしているトウモロコシの最初の収穫。なぜか毎年、一番最初のトウモロコシが一番良くできます。今年は虫も入らず、とてもきれいなトウモロコシで嬉しい!

ある日のおうちご飯。
*トウモロコシご飯
*お味噌汁(具は何だったかな…?)
*胡瓜の自家製糠漬け(ぬか床をつくるところから)
*ピーマンとシーチキンの無限レシピ(笑)
*キタアカリの蒸かし芋(味付けは塩のみ)
*オムレツ風卵焼き。

毎年、初物のトウモロコシで炊くトウモロコシご飯はやっぱり季節を味わう嬉しいご飯。

この時期は梅雨寒で身体が知らず知らずのうちに冷えているのか、とても怠くてしんどかったです。
自分自身を奮い立たせるために、川尻さんの器を新しく迎えました。
手にするたびに、盛りつけるたびに、食卓で愛でるたびに、本当に励まされました。

 

8/6が夏の土用明け。ということは翌日の8/7から立秋の候が始まります。

なんとか土用期間中に滑り込みで梅の土用干しスタート。無事に3日間お日様パワーをいただくことができました。

今年はたくさん梅を漬けたので、実はこれは半分だけ。残りの半分はのんびり9月に入ってからでも干しましょうか。(9月も残暑が厳しいとの長期予報です)

夕方に取り込んだ梅はなんとも誘惑に満ちた香り♡ついついつまみ食い♪とてもフルーティーな味で、梅は果実だったことを思い出しました。この時期だけのフルーティーな梅干しです。

今更ながらですが、大暑の候は全て夏の土用期間中。土用明けと大暑の候が終わるのは同じ日。一年で一番暑い時期に食べ方や過ごし方に気をつけるようにと暦からのアドバイスなのですね。

記録的な長い梅雨が明けたと思ったら…それはまた次の<立秋編>で。