《紫根》染めをしました!
先日、蔵前にあるMaito Design Worksさんで行われたWSでいただいた紫根を使って、自宅にて「復習」をしました。
ご一緒したお二人と共にとても楽しいひと時でした!
レジメを自分で作ってみました。
「教わる」立場よりも、「伝える」立場であることは何より自分自身の理解が深まることを再確認しました。
精錬。温度も時間もWSの時と限りなく同じに。
紫根から色素を抽出するための工程で、ゴム手袋がすっかり紫色に!
すでに美しい色に染めへの期待が高まります。
染めのひととき。
今回は紫根の色あいを最大限引き出してくれるシルクのストールを染めました。
シルクの割合と、織りの模様などで染まり方が全く異なり、微妙に違う色味に本当にうっとりするばかりでした。
一番楽しい一瞬かもしれません♪広げて染まり具合を味わいます。
優しいグラデーションがなんとも美しい!!
Maitoさんで一番人気ときいた「羽衣」という名前のストールと同じシルク100%のストール。
やはりなんともいえない艶やかな光沢のある高貴な色あい♡
私は織りと繊維の違いによる色あいを味わいたくて、今回はグラデーションなしで染めてみました。
レーヨン(植物性繊維)もシルクと同じように染まったのは意外でした。
染めが終わった後のティータイム。
やっぱり女子ですもの♪(染めの会というよりも、ただの女子会みたい(笑))
また、畑で順調に成長している藍や、我が家の日本茜などもご紹介しました。
早速、「藍の生葉染めの日程を教えて♪」と次の草木染への期待が高まりました!
紫根染めのご感想をいただきました。
『レジュメを用意してくださり、作業の流れがよくわかったし、素材の違いによる染め上がりの違いも見れて面白かったです。何より「染め」自体が楽しく感じられて、自分でもやってみたいなと思いました。やはり枝や葉など自然の状態から染め上がりまでを見ると、感慨深いですね。花ちゃんの写真に目が釘付けになって参加したのですが、美しい色に仕上がり、参加して良かったです。』
『今回初めてムラサキの根を使い、シルクを染めましたが、とても美しい、鮮やかな紫色に染まり、大満足でした。一日経つと、色が落ち着き、深みを増した気がします。山梨の山々に囲まれたお宅の庭で染めができたことも得難い体験でした。また参加したいです。』
お二人とご一緒できて、私も本当に楽しかったです!ありがとうございました!!
私自身は、この紫根染めを通して、草木染めにも「ハレの染め」と「ケの染め」があるように感じました。
紫根はとても貴重な染料なので、紫根で染めた紫色は身分のとても高い人しか身に纏うことが許されていなかった「禁色」だそうです。
紫色のイメージと染め上がった印象は「高貴」のひと言に尽きます。
そしてシルクとの相性がばっちりで、その光沢のある紫色は独特の世界観を感じさせてくれます。
まさに紫根の色は「ハレの染め」。
「特別」で、どこか「神聖」です。
このストールは「フォーマル」な装いにふさわしいような。
古希のお祝いごとに、70歳を迎えた方への敬意といたわりの心から紫色のものを贈るそうですね。まさにハレのお色です。
これは実際に自分が染めてみて、肌で「感じた」感覚です。
草木染めは、植物の生きる様、生命のエネルギー、色のもつ魅力。その時々で全く同じようには染められない一期一会の色あい。染める人の気持ちの在り様までも映し出すかのようです。
草木染めの基礎的な技術を早くマスターし、植物と対話をするかのように染めてみたいです。
「守」「破」「離」
まだまだ「守」の段階。
奥深き草木染めの世界です!