2020年11月3日(文化の日)に我が家の「小さな収穫祭2020」をこじんまりと開催することができました。
集ってくださったみなさん、ありがとうございました!
みなさんの心尽くしのお惣菜がテーブルに所せましと並びました。
そして、本日の主役の新米は、羽釜で薪ストーブで炊きました。
木蓋を開けるドキドキの瞬間!今年は過去最高の炊き上がりだったように感じます。
天地返し。おこげも全くなくて、しっかり「カニ穴」もできました。万歳!
「いただきます」手を合わせるみなさんの横顔がとても嬉しいです。
新米を頬張ると「美味い!」「甘い~!」と声が上がり、程なくして静かな瞬間が。
「みんなが黙っちゃうくらい新米が美味しいってことだね」どなたかが呟きました。
本当に美味しい食事というのは、口に入れて味わうと目を閉じて天を仰ぐようになりますね。舌で味わうことに五感の全てを総動員するからでしょうか。
本当に美味しいご飯というのは、お腹を満たす以上に心を満たしてくれます。
美しく手を合わせ、目を細めながら膳を見つめ、そして五感すべてで味わう。
「あぁ、美味しいね」とひとこと隣の人と微笑み合い、またひと口箸を運ぶ…。
「これ以上に幸せな食卓ってあるのかな」胸がいっぱいになりました。
我が家で準備したお味噌汁は、我が家で豆から育てて仕込んだ手前味噌。これもひと鍋が完売!
食べながら、自己紹介を兼ねて一人ひとこといただいただきました。
田んぼ仲間や自然栽培の農家さん、我が家に度々訪れてくれるみなさん、SNSなどでもいつも見守ってくれるみなさん。
長くお付き合いしている地元の友達。
そんな大切なみなさんに新米を食べてもらうことができて、私たちは本当にうれしかったのです!
私たちは全ての食べものを無農薬無施肥でつくっています。
どんな風に育てられた食べものか「何を」食べるかはとても大切ですね。
でも「誰と」「どんな気持ちで」食べるのかは、それと同じくらい、もしかしたらそれ以上に大切なことなのかもしれません。
この日の食卓を、みなさんとの食事のひとときを思い返すだけで胸が温かなもので満たされるようです。
午後は、参加者のお一人のゆうさんが美味しい珈琲を淹れてくれる一日限定「Yuu’s Cafe」がオープン♪
淹れてくれる間のコミュニケーションもとても楽しいひととき。
ハンモックと珈琲は最高の組み合わせ。ハンモックチェアでゆらゆらと過ごす午後のじかん。
田んぼ仲間のひろさんが、脱穀前の稲穂を持参してくれました。ひろさんも種籾を種採りして毎年稲の苗をつくっています。
今年はひろさんとお互いの田んぼを訪れて、たくさん情報交換をしました。
いろんな田んぼのスタイルがあるけれど(お米農家だったり、自給用だったり。慣行農法だったり、無農薬無施肥だったり)お米づくりに携わる人がこれからもやりがいと喜びをもって続けていけるといいなぁと願っています。(我が家含めて)
そのためにはお米を食べる側の人(消費者)が、お米をつくっている人(生産者)と交流したり、つくり手の思いを聞いたり、実際に田んぼを訪れたりすることが大切なのだろうと思います。
この日の光景は、まさにそんなひとときとして有意義だったなぁと感じます。
昨年に引き続き「種の交換会」もしました。自然栽培の農家さんである島村さんが種を採り継ぐ意味をお話ししてくれました。
プランター栽培を始めた人や家庭菜園を計画中の人もいて、みなさん身を乗り出すように話を聞いて、質問も飛び交いました。
我が家も毎年少しずつ種採りする品種を増やしています。今年は蓼藍、赤紫蘇、パクチー、小松菜の種を交換のラインナップに。
種が並ぶ卓上の光景は、なんだかとても美しい。
なんといっても嬉しかったのは、昨年の種交換会で我が家から島村さんに手渡された韓国唐辛子の種が、島村さんの畑で今年収穫されて、この日「里帰り」したこと!
自家採種した種って、とても貴重なんです。
特に島村さんのような自然栽培の農家さんがちゃんと採り継いだ種は「宝物」そのもの。
この日、種を分けてもらったみなさんが、種を蒔いて芽が出たときの喜びを味わってもらいたいと、貴重な種を分けてくださいました。島村さん、ありがとうございます!
あ、でも!「うまく育たなかったらどうしよう」と心配ご無用です。
種を蒔いてみる、育ててみる、その過程で、食べるものが日々育つ様を眺める喜び、天候にはらはらしたり、お世話の手間などのほんの一遍でも「自分事」として体験できれば素晴らしいですね。
(ちなみに、我が家は島村さんから分けてもらった「白胡瓜」が定植のタイミングを逃して、たった2本しか収穫できませんでした(._.))
韓国唐辛子が「里帰り」したように、また来年を元気に過ごして集ったみなさんから、この一年間の様々な「実り」を報告し合い、決して当たり前ではない再会を喜び、労い合うような「小さな収穫祭2021」ができるといいなぁと、胸の中でひっそりと展望を描きました。
ちょうど青大豆が乾燥して、鞘が弾け始めるタイミングだったため、畑の見学も。
今年はやむを得ず開催を見送った「はたけ日和」の、過去メンバーさんもいて、一緒に青大豆を見てくれました。
味噌づくりまで、どうぞ一緒に見守ってくださいね!
焚き火を囲んでの静かな語らいのじかん。
様々な年代、境遇のみなさんが静かに火を眺め、穏やかに、和やかに語らうひとときは、陽が暮れても続きました。
こうして振り返っても、とても心地良い余韻が胸にあたたかく残る収穫祭でした。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。
また来年、実りの秋に集えますように。