2020年の藍の生葉染めの会。8月は29日30日に開催しました。
いつの会も、初めて顔合わせするはずなのに、どこか不思議な共通点を感じるみなさんが集います。
この2日間を振り返ると、とても静かで、深く穏やかな喜びの余韻が残ります。
心から再訪を待ち望み、満面の笑顔で「ただいま」と呟いてくださった方。
暮らしの手しごとを実践し、小さな畑を無農薬無施肥で大切にお世話している方。
インスタグラムを見てくださり、お友達に声をかけ、それぞれが「行きたい!」とお申込みくださり、女子旅の貴重なお時間を過ごしてくださったみなさん。
一緒に葉を摘みながら、アーシングのこと、「土から離れては生きていけない」という天空の城ラピュタのメッセージのこと、藍のこと…静かに、黙々とお話したひと時は、私自身も深く癒され、藍に触れながらアーシングしているような時間でした。
素手で絞った染液を、その後何度も何度も手ざわりを確認するように触れていた光景も印象的でした。
あの夏空を連想させる草いきれのような藍の匂いも、顔を寄せて感じていらっしゃいました。
染液から上げたときの、見る見るうちに変わる色あい。
息をのむように魅せられていました。
水洗いをすることで更に鮮やかに色あいを変えていく様を見入っている光景は、なんとも静かな昂揚感に包まれていました。
静かな昂揚感。藍に魅せられていくプロセス。
いつもは賑やかに、ワイワイと盛り上がる工程も、この2日間は不思議ととても静かでした。
それはただただ藍の命に触れ、命を移し替え、布に新たな命が吹き込まれる瞬間を五感で味わっている時間でした。
藍と、自分自身の深い部分と、つながり、対話するようでした。
絞りとった後の葉と、茎を藍の畑に還します。来年の命を育む糧となるように。
会の最後にいただいた感想からは私たちも新たな気づきがあるような、とても良い時間となりました。
藍の水色を纏うたびに、この日の陽射しや畑の土の匂い、藍の碧い匂い、木陰を揺らす風の心地良さを思い出し、
それは時と空間を超えて土とつながるアーシングとなりますように。
ご参加ありがとうございました。
また来夏、元気にお会いできることを藍とともに楽しみにしています!
Photo by Yasuyuki Hirose