春の土用が明けると二十四節気の【立夏】を迎えます。
2020年春の土用は新型コロナウィルスによる未曽有の大混乱下にあります。
季節の節目となり、様々に体調の変化が表れやすい【土用】を今年は殊の外慎重に過ごしました。無理をしすぎないように、早め早めに休むことを心がけ、特に梅醤番茶には助けられました。
常備薬代わりに常備している梅干しは、平時でも、いざという時も頼れる存在です。もうすぐ梅しごとの季節ですので、今年もしっかりと梅干を漬けようと、気を引き締めました。
立夏はなんといっても種まきや苗の定植シーズン真っ盛り!気温が上がってくるので、発芽ラッシュとなります。定植もタイミングを逸しないようにどんどん進めます。
藍の定植もこの時期です。
藍はお水が大好きなので、同じくお水が好きな玉ねぎの水やり用の水路中に植えています。早速、ネキリムシに根こそぎ喰われた株もあり、捕植しなきゃ。
今年は芽出しがうまくいった赤紫蘇。ご近所のおばあちゃんが何年も採り継いできた自家採種の種を昨秋いただいて、今夏はこの赤紫蘇で梅干をつけるのが2020年の目標のひとつなんです!
ジャガイモの芽かきもこの時期の作業。一株に3本残して、多い芽は掻いていきます。今年は定植した後に低温の日が続いたせいか、発芽率が低く、もともと芽かきが必要ないくらいに種芋を分割しているので、今年はとても簡単に終わりました。
芽かきをしたら、土寄せします。株の根元に土を盛ってあげます。地温を上げたり、中耕して土中に酸素を送ってあげたり、芋のつく位置を深くしてあげるための作業。今年は何回かに分けて土寄せすることにしました。
急に35℃を超える真夏日になったり、梅雨のはしりのような梅雨寒の日があったり。
富士山の冠雪が溶け、空と雲と山並みのコントラストが夏を思わせます。
この時期は庭に生えているヘビイチゴの実をせっせと集めています。
35度以上の玄米焼酎に漬けてチンキにします。虫刺されによく効くので、蚊に刺されやすい私には必須アイテム!庭のヘビイチゴゾーンは草刈りの時に刈らないように重々お願いして、実はかなり真剣に採取しています。今年は豊作です。(ってことは、今年はたくさん刺されるってこと?)
さぁ、立夏のレシピです。
この時期はなんといっても野芹でしょうか。
今年から管理することになった梅林の林床に野芹が自生しているエリアがあり、これもまた草刈りの時には刈らないように重々お願いして、手で草取りをしながら管理しています。
野芹のレシピといえば「芹ご飯」です。
〈材料〉
□芹 適量 □胡麻油 適量 □塩 適量
いつもながら「適量」でスミマセン(笑)
〈手順〉
①芹をよく洗い、沸騰したお湯で30秒間くらいさっと茹でる。粗熱をとり、ご飯に混ぜやすい大きさに刻む。
②炊きあがったご飯に胡麻油を回し入れ、塩を振り、よく混ぜる。
③食べる直前に芹を混ぜ入れる。完成!
※塩は炊きあがってから混ぜた方が私は美味しく感じるのですが、炊くときに一緒に入れるなら2合に対して小さじ1/2くらいにしています。
※青菜は熱が入ると鮮やかな緑色が褪せてしまうので、食べる直前に混ぜるようにしています。
※煎り胡麻を混ぜても香ばしくて美味しいです!
今年は梅林の芹ゾーンのお蔭で野芹をたくさんいただくことができます。
卵焼きに混ぜたり、お浸しにしたり、切干し大根やシーチキンなどとナムル風に和えてみたり。
いただきます。
大地の恵みをいただきます。
ごちそうさま。
ありがとう!
野芹をはじめとしてニラ、野蒜、蓬などの自生する野草を採種する際は、その場所がキレイで(犬の散歩道になっていないか等)、安全であるか(除草剤などの農薬や排気ガスがかからないか等)、よく似た毒性のある植物と間違っていないか、念には念を入れて確認してくださいね。
我が家も近隣では果樹栽培の農薬散布が日常茶飯事で、除草剤の散布も頻繁です。もちろん犬の散歩コースにもなっているので、何年も観察した上で採取するエリアを厳選しています。
自生するとはいえ、人力で周辺を草刈りをするからこそ除草剤の心配もなく、草取りなどで日当たりなどをコントロールしているからこそ毎年変わらずに自生してくれるのだと思います。前述のヘビイチゴも私たちが引っ越してきた当初は庭に自生していませんでした。
人がお世話することで植物たちの植生が整い、また私たちもその恵みをいただくことができる里山の循環ある関係は、とても健やかだなぁと感じます。
「人が生きることは、その土地を豊かにすることにつながる」
パーマカルチャーデザイナーの四井真治さんの言葉を度々思い返します。
さぁ、次は二十四節気【小満】です!
お田植えの算段が始まる頃です。