2022年の暮らしの手しごとの会〈藍の生葉染め〉が全日程を終了しました。
ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!
どの会も本当に心に残る会となり、
毎回たくさんの笑顔と作品を見せていただいて、私達もたくさんの元気をいただきました!
一期一会
「その日の夏空と同じように染まります」とご案内するのと同じように、
その日集うみなさんとの時間は、
この日その瞬間を逃さずに眼と心に焼きつけておきたいと、いつも思っています。
今年の藍は、とても力強いように感じました。
葉の大きさ、茎の太さ、現れる色…
色の濃さだけでは図れない強さを感じました。
それには色々な要因があって、
年単位で土づくりをしてきた成果や、
今年の気候(気温や降雨)や、
私達のお世話のタイミングや、
ウタタネの森という環境や水質など。
人の心身の健康も、きっとどれか一つが決定的に効果があるのではなく、きっと様々な試行錯誤が小さく小さく積み重なって、功を奏するのかもしれませんね。(そんなお話しになった会がありました)
我が家の畑の夏野菜をたっぷり使った森ランチを一緒に食べながら、
参加者のみなさんとお話していると、
家庭菜園をしていたり、
お味噌づくりが年中行事であったり、
梅しごとのレシピだったり、
農と食と手しごとの話しが楽しくて、
ついつい喋りすぎてしまいました。
ウタタネの森🌳で藍の生葉染め🌱
森と藍に誘われて自然とつながる時間。
ハンモックから木漏れ日を見上げ、
あの色が現れる瞬間に魅入ってしまうときに、
日常の役割や様々なことは束の間心の片隅でそっとおやすみして、
深い深い休息とリフレッシュが心身を満たしていくのでしょう。
お帰りのみなさんをお見送りする時、
「また来ます!」「あぁ、楽しかったー」という無垢な笑顔はとても健やかだなぁと嬉しかったです。
昨年までは畑そばの自宅を会場としていたので、
染め終わった後の藍の茎と葉っぱの絞り滓は参加者のみなさんと一緒に畑の土へと還す作業もしましたが、
今年は私達が代わりにしました。
落ち葉などをゆっくりと分解した腐葉土が畑の土づくりに役に立ったように、
私達人間の楽しみや喜びが、同時に何か存在の役に立ち、自然環境を豊かにしたり、循環の仕組みを巡らせる一助になることの嬉しさや在り方につながることを願っています。
多忙な毎日の中で、藍の生葉染めが必須か?と問われれば、必ずしも必要不可欠なことではないかもしれません。
ですが、染めることを通して、繊維や布のことを自ずから学ぶことになったり、畑の土や森の木々などの人の手入れが必要な自然環境との関わりだったり、持続可能であるための暮らしの知恵だったり、藍葉や野菜などの「命をいただくこと」だったり…を知り、感じ、体感し、思い出すような、そんな「暮らしの手しごとの会」の染め体験であったならと願っています。
満員御礼で締めくくることができた最終日。
天気雨の中で藍葉を畑に還していたら、程なくしてなんと虹が現われました!
自然界からの祝福のようで、とても感動しました。
夏空色を歓びあった夏から、藍の花が咲き始める初秋へと季節がゆっくりと巡ります。
ご参加くださったみなさん、
力強く育ってくれた藍、
藍と私達を育んでくれた自然、
多くのお蔭さまの存在に、
心からありがとうございました!!