ひだまり田んぼが教えてくれたこと

2018年のお米づくりが終了しました!
今うちのパントリーには一年分のお米が納められています。
たいていのことがあってもなんとか生きていけるだろうなぁという、どっしりとした安心感が湧きあがります。

今年は何といっても、初めて苗を自分達でつくりました。
土質や水やりなど比較検討するために田んぼと自宅庭の2か所で。
これまでの苗は買ってきたり、近所の人にお願いしてつくってもらってきたので、
初めての苗づくりは興味深々でした。


塩水選抜をして、お風呂の残り湯に浸けて芽出しをして。
苗床は「陸苗代」にしました。
いつもお世話になっているおばあちゃんにアドバイスをもらいならが籾おろし。

できた苗は惚れ惚れするようにがっしりとしていました!

そして6/12代掻き。

苗代から苗を掘り起こす「苗とり」が6/13

もう腰が痛くて痛くて、なかなかはかどらずに、とうとうお田植えと同時に苗とりすることになり(汗)

6/14~6/15お田植え


空と雲が水面に映り込む景色は本当に美しくて、ずっと眺めていたいなぁと度々思いました。

毎日2回田んぼに水を入れるのに通います。
稲の様子をみて、声なき声に耳を澄ませます。
今年の夏は記録的な猛暑のために、野良仕事をする時間が早朝と夕方に限られ、いつの年よりも作業時間が短くなってしまいました。
それでも田の草取りは合計3回。合わせて10日間ほどでした。

お日様が昇る前の田んぼは朝露でいっぱい。光の玉で光輝いていました。この光景もずっと眺めていたかったなぁ。

そして出穂は8/12。

お田植えが少し遅かったのですが、出穂はほぼ同じになりました!

頭を垂れ始めた頃に最後の田の草取り。
初期にあんなにしっかり取り除いたつもりでも、ものすごい量のヒエを抜きました。
植物の生き残るための知恵は本当にしたたかで、必死で、賢いものだと実感しました。

 

そして10/2稲刈り。
一面の黄金色の田んぼの光景も見納めです。
今年の秋も台風が上陸してものすごい風が吹く中、倒伏せずに頑張ってくれて本当に安堵しました。
ありがとう、稲たち!

なかなか田んぼの土が乾かずバインダー機が入れるかどうか、お天気とにらめっこしながらタイミングを見計らうのが難しかったです。
かなりぬかるんでいましたが、強行しました。

稲刈りの時のお昼ご飯はおにぎりと決めています。
昨年のお米と今年のお米。
大好きな映画「リトルフォレスト」にも出てくるシーン。

刈って、束ねて、はざ掛けします。
天日干しすると、機械乾燥したお米よりも美味しいそうです。
このはざ掛けしてある光景は約一週間くらい。

両腕に実りの感謝をずっしりと感じます。安堵と感謝に全身が満たされます。

10/10 脱穀。
機械でやります。
稲の束をはざ掛けから下して、機械に通すと藁と籾付きのお米に分けてくれます。

そしてコイン精米所に持ち込んで白米となり、待ちに待った新米となりました!!
籾摺りは、一昨年までは小さな精米所に持ち込んでお願いしていたのですが、そこがお店をたたむことになってしまい、昨年からコイン精米所に持ち込むことになったのです。

精米した日の夜。新米を炊きました。
お米を研ぐときも、炊きあがって鍋の蓋を開けるときも、感慨深いとしかいいようのない気持ちでいっぱいでした。「いただきます」と手を合わせて口に運んだ時は、思わず目を閉じ、舌と心で噛みしめながら味わいました。

いただきます
ごちそうさま
ありがとう
それ以上のことばが見つかりません。

籾おろしをしたあの一粒のお米が、こうして新米として実るまでを、まさに走馬灯のように思い返しながらいただきました。
今年は夏が暑かった分、とてもしんどかったことも多いですが、それらが一瞬にして報われてしまう喜び。

 

田んぼには稲だけではなく、本当にたくさんの命がひたむきに、したたかに、つながりあって生きていました。
そのつながりの中に私達も仲間入りさせてもらって、ひたむきに向き合ってきました。
食べるものは全て生きていた命であること。
命あるものを食べることでしか生きられない私。
お天道さまや大地や、支えてくれる人たち、たくさんのお蔭さま、健康で動ける身体…何ひとつ「当たり前」なものなどなく、
本当に有り難い存在に心から感謝の念が溢れます。

脱穀後の田んぼの片づけで藁を細かく刻んで撒いたり、コイン精米所でもらってきた籾殻を燻炭にして田んぼに撒いたり、レンゲの種を蒔いたり。


片づけがそのまま来年の準備となります。
終わりは始まり。
来年も健やかで、夫婦2人して助け合って、美味しいお米がつくれますように!

2018年の田んぼシーズンも終了。
たくさんの感謝を込めて。
いただきます!
ごちそうさま!
ありがとう!!

&nbsp