糸紡ぎ

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先日、北杜市で活動されている「和棉のいとなみ わわわのわ」にお誘いいただいて、1年ぶりにお邪魔してきました。

2016年は和棉を育てて2回目になりました。

田んぼなどと時期が重なり、種まきが遅れてしまい、白棉はほとんど発芽せず。

茶棉も11月の雪で倒れてしまい、3分の1程しか収穫できませんでした。

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たった1つだけ収穫できた、貴重な白棉。

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茶棉のコットンボール。

しっかり乾燥する前に雪から救出するために収穫したので、本当はもっとふわふわになります。

冬の農閑期に、豆の選別が全て終わったら、やっと待ちに待った充電期間にポツポツと紡いだ糸。

ずっとスピンドルに紡ぎ貯めたままだったのを、やっと枷(かせ)にしてあげられました。

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これは2015年の棉。

茶棉は時を経て色が濃くなります。

なんだかちょっと不思議。

太さも全然バラバラで、太かったり細かったりの糸だけど、初めて育てた和棉で紡いだ糸。

ただひたすら愛おしい。

新しく木の板でスピンドルも作らせてもらいました。

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板の樹種は栗。

焼ゴテで名前も入れました♪

今までのはコルク材の板だったので、少し重さのある木の板になることで遠心力が出るからか回しやすいのです。

よく「これでハンモックにするんですか?」と聴かれますが、しません(笑)

旦那さんがオーガニックコットンのハンモックに携わるようになり、オーガニックコットンのことをよく知りたかったのです。

そしてご縁があって和棉の種をいただくことができて、畑に蒔いてみたのが2015年。

洋棉ではなく、和棉。

現在は、繊維が長く紡ぎやすい外国産の安い洋棉に押され、和棉はほとんど国内で生産されてないそうです。

でも日本の風土にはやっぱり和棉が適しているのです。

育ててみて、本当によくわかりました。

和棉が育つ様。

ふわふわのコットンボール。

綿繰りして、カーダーで梳いて、糸に紡ぐ。

「棉」が「綿」になるまで、こんなに工程があるということ。

私達の「衣」はこうして大地から生まれている「生命」であること。

実際に自分で経験することで、理屈ではなく「肌」で感じる学び。

もう笑ってしまうくらいに細々だけれども、私達なりの和棉の営みです。

あぁ、綿ごとをしたくなってしまった〜。

早く豆の選別を終わらせよう(笑)

(hana)